阿部監督2度目の取材対応なし 無言のメッセージでチーム引き締め…担当記者が「見た」スポーツ報知 ◆JERA セ・リーグ 巨人0―8DeNA(8日・東京ドーム) 巨人は今季18度目の完封負けでDeNAに敗れた。監督記者が見日曜日に登板してきた今季13勝の菅野を10日からの広島3連戦(マツダ)にぶつけるため、2度対応締め担当と と みっ くす 顔ローテーションの谷間となった一戦に先発したY・メンデス投手(29)が、目の1/3回で4失点KO。取材阿部慎之助監督(45)が試合後に取材に応じなかったのは今季2度目となった。なしのメッセージでチームた中山や秋広をスタメン起用した指揮官の考えやマツダ3連戦に向けた狙いを、引き巨人担当・井上サブキャップが「見た」。阿部 悔しさ、監督記者が見と と みっ くす 顔反省、2度対応締め担当喝…。目の全ての思いをひっくるめた無言のメッセージだった。取材試合後、なしのメッセージでチームた阿部監督は会見場に現れず、引き球団広報から「囲みはなしでお願いします」とアナウンスがあった。阿部試合後に取材対応がなかったのは8月23日の中日戦(東京D)に続き、今季2度目。激しい優勝争いを繰り広げる中、球団ワーストを更新する18度目の完封負けで大敗したチームを、自らの行動で引き締めた。 悪循環の渦にのみ込まれていった。初回先頭、梶原の三ゴロを岡本和が悪送球。先発・メンデスのけん制悪送球も重なると、1死一、二塁からオースティン、続く牧に連続で適時二塁打を許した。制球が定まらなくなったメンデスが、宮崎、山本にストレートの四球を与えたところで、指揮官は怒気を含んだ表情でマウンドへ。「ダメだったらすぐ代えるよ」と話していた通り、初回わずか25球で赤星への交代を決断した。 助っ人左腕の背信投球による初回4失点は重かったとはいえ、打線もDeNA・吉野の前に沈黙した。4番の岡本和は初回1死一、二塁で空振り三振に倒れると、5回2死一、二塁でも初球を打ち上げて二飛。右翼席のファンからブーイング交じりのため息が漏れた。 阿部監督としては、シーズン最終盤もにらみ、チャレンジした試合でもあった。6番に秋広、7番には前日に9回同点打を放った中山を抜てき。二岡ヘッドコーチが「監督も若い選手を使いたいとのことだった。彼らも2軍で対戦してますしね」と明かしたように、8番の浅野も含め、相手先発の吉野とはファームで何度も対戦していたことから、フレッシュな選手を思い切って起用。中山は2安打を放ち、優勝争いの戦力になれることを示した。 大敗と引き換えに、打倒・広島の態勢は整った。日曜日は5月26日の阪神戦(甲子園)から菅野が登板し、勝ち星を重ねてきた。ファームから好調とはいえないメンデスを昇格させてまで、リーグトップ13勝を挙げている右腕を10日の広島とのカード頭にぶつける決断をした。「直接対決でいかに勝つか。それしかない。勝てる投手を広島と阪神に当てていくのは妥当だよ。やることをやって、というのが一番いい」。今季マツダで打率3割7分の坂本もスタメンから外して負担を最小限にとどめ、万全の状態で大一番を迎えることができる。 泣いても笑っても、残り19試合。指揮官の無言のメッセージを選手が受け止め、エネルギーに変えて、広島との天王山に臨む。(井上 信太郎) ◆阿部監督の取材対応なし 2―8で敗れた8月23日・中日戦(東京D)一度だけ。5位に完敗した試合後、無言のメッセージで再び一致団結を図り、翌24日の同カードから28日ヤクルト戦(神宮)まで4連勝。試合のなかった29日に首位に浮上した。 続きを読む |